MED INFO

医師の自学自習のためのブログ

プレセデックス(デクスメデトミジン)の使用法

一般名:デクスメデトミジン塩酸塩 形状 200 µg/2 mL/瓶 →生食48 mLを加え200 μg/50 mLとして使用する 200 μg/50 mL/シリンジ 用法用量 初期負荷投与:6 µg/kg/hの投与速度で10分間投与(=1μg/kg) 維持量:0.2-0.7 µg/kg/hで持続投与 ※維持投与から開始して…

梅毒の検査

梅毒の診断は血清学的検査に頼っている。血清学的検査には、「非特異的な脂質抗原に関する検査」と、「梅毒トレポネーマ抗体に関する検査」がある。 非特異的な脂質抗原に関する検査は、非特異的だが(=生物学的偽陽性がある)治療効果判定に利用できる。梅…

梅毒 自然経過とステージ

NEJM 2020;382:9 The Modern Epidemic of Syphilis(Review) ・Natural history and clinical recognition of syphilisの項をまとめた。 ・用語の日本語などは「梅毒診療ガイド」(2018年)を参照。 感染早期 ●梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)は感…

結局マスクは付けたほうがいいんですか?

患者さんの質問。 普段なら「予防効果はないと言われてますけどね。風邪引いて咳がこんこん出ているときは、他の人に移さないように付けたらいいと思いますよ。でも喘息とかで咳出る人もいるしね」とでも答えるところですが、一連のコロナ騒動で、 ★マスクの…

MRSA菌血症に対するβラクタム上乗せ(原著)

JAMA 2020;323(6):527-37 ★MRSA菌血症において、バンコマイシン(orダプトマイシン)にMSSA用βラクタム(フルクロキサシリンorクロキサシリンorセファゾリン)をランダム化後1週間併用する群が、併用しない群と比べて、複合エンドポイント(90日死亡、5日目…

気胸の治療(原著)

NEJM 2020:382(5):405 ★14-50歳で肺の基礎疾患のない初発自然気胸316人を、ドレーン入れる群と入れない群で割付、8週後の肺の拡張を比較。 ★8週後に肺が拡張していたのは、ドレーン入れる群で129人/131人(98.5%)、入れない群で118人/125人(94.4%)。リス…

新型コロナウイルスについて(2020年2月8日)

新型コロナウイルス(2019 novel coronavirus, Wuhan, China) ニュース:2020年2月8日 ★チャーター便4便目が帰国。 ★クルーズ船(ダイヤモンドプリンセス)の感染者増加(8日昼時点で計64人)、船内待期者の報道。 ★武漢で入院中だった日本人患者死亡。 ★中…

新型コロナウイルスについて(2020年2月6日)

新型コロナウイルス(2019 novel coronavirus, Wuhan, China) ニュース:2020年2月6日15時 ★クルーズ船(ダイヤモンドプリンセス)の乗員乗客、新たに10人感染判明。 ★入院患者の退院基準通知 yahoo トップページ NHKオンライン BBC

新型コロナウイルスについて(2020年2月5日)

新型コロナウイルス(2019 novel coronavirus, Wuhan, China) ニュース:2020年2月5日18時 ★横浜で停泊しているクルーズ船(ダイヤモンドプリンセス)。10人の感染判明。 ★マスク不足が話題に。観光や貨物への影響も指摘。 yahoo トップページ NHKオンライン…

CT肺癌検診によって肺癌死亡率は低下するか(原著)

NEJM 2020, January 29 ★喫煙歴のある男性(50-74歳)は、低線量CTによる肺癌スクリーニングによって肺癌の死亡率が低下する。 ★非スクリーニング群とランダム比較し、10年のフォローアップによる肺癌死亡率のrate ratio 0.76。1000人年あたり、肺癌の発見は…

新型コロナウイルスについて(2020年2月4日12時)

新型コロナウイルス(2019 novel coronavirus, Wuhan, China)ニュース:2020年2月4日12時 ★検査対象者を拡大。これまで肺炎+武漢への渡航歴(or 患者との接触)に限られていたところを、明らかな肺炎がない場合にも拡大。渡航歴も武漢のみから湖北省全体な…

新型コロナウイルスについて(2020/1/31 15時)

新型コロナウイルス(2019 novel coronavirus, Wuhan, China) ニュース:2020年1月31日15時 ★確定した日本国内の患者数は14人。 ★武漢からのチャーター便の3便目が到着。1-3便で計565人帰国。 ★WHOがglobal health emergencyを宣言。 yahoo トップページ(2…

インフルエンザ様疾患に対するタミフル(原著)

Lancet 2020;395:42 ★プライマリケアで遭遇するinfluenza-like illnessに対して、通常ケアに加えてタミフルを加えるか加えないかのランダム化、オープンラベル試験。約1500人ずつで比較。 ★primary endpointのtime to recoveryはタミフル群で1日早かった。高…

バンコマイシンとピペラシリン/タゾバクタム併用は腎障害が強い(原著)

バンコマイシンとピペラシリン/タゾバクタム併用は腎障害が強い (Crit Care Med 2018;46:12) システマティックレビュー・メタアナラシス 目的 ●バンコマイシン+ピペラシリン/タゾバクタムの急性腎障害を評価する ●バンコマイシン+ピペラシリン/タゾバク…

黄色ブドウ球菌菌血症におけるリファンピシン併用(原著)

黄色ブドウ球菌菌血症にリファンピシンを併用してもベネフィットなし (Lancet 2018;391:668) ARREST trial ★黄色ブドウ球菌菌血症で14日間のリファンピシン併用をプラセボと比較。 ★primary outcomeの「ランダム化後12週以内のtime to bacteriologically c…

AmpC βラクタマーゼ過剰産生菌

★AmpCはESBLより知名度が低い気がする。 ★一部のグラム陰性桿菌はAmpC βラクタマーゼを過剰産生することで、第3世代セフェムへの耐性を獲得する。 ★AmpCを過剰産生しうる菌種が第3世代セフェムに感受性であるときに、第3世代を使ってよいか第4世代を使ったほ…

心房細動患者の禁酒(原著)

N Engl J Med 2020;382:20 ★ベースが洞調律の心房細動、かつregular drinker(平均飲酒量約16 drinks/week)の患者を禁酒群70人vsコントロール群70人にランダム割付。6ヶ月フォローし心房細動の再発などを比較。 ★禁酒群は2 drinks/週、コントロール群は13 d…

免疫チェックポイント阻害薬使用中のインフルエンザワクチン(原著)

免疫チェックポイント阻害薬使用中にインフルエンザワクチンを接種しても免疫関連副作用(IRAE)は増えない (Clin Infect Dis 2020;70:193) ★後方視的で比較研究でもなく質は高くない。 ★免疫チェックポイント阻害薬使用中でも、少なくともインフルエンザ…

結核の入院・退院基準、就業制限について

厚生労働省健康局結核感染症課長通知 健感発第0907001号 平成19年9月7日(平成26年1月29日一部改正後全文)より 原文をそのまま記載している箇所はその旨明記しています 入院に関する基準 ●喀痰塗抹検査が陽性 または、 ●喀痰塗抹検査が陰性でも、喀痰・胃液…

メラノーマに対するニボルマブ+イピリムマブ(原著)

進行メラノーマに対するニボルマブ+イピリムマブ:5年生存率 (N Engl J Med 2019;381:1535-46) CheckMate 067 trial ★ニボルマブ+イピリムマブ群でmedian PFS:not reached、5年生存率は52%。 背景 ●進行メラノーマに対するCheckMate 067試験(ニボルマ…

IPF以外のfibrosing ILDでもニンテダニブは有効(原著)

IPF以外のfibrosing ILDでもニンテダニブは有効 (N Engl J Med 2019;381:1718-27) INBUILD trial ★IPFではなさそうなILDでも「IPF」の診断名をつけてニンテダニブ(またはピルフェニドン)を投与することがある。 ★これまでの試験と同様、52週のFVC低下をe…

気管支喘息の治療(黒人)(原著)

黒人の小児で吸入ステロイド増量とLABAアドオンは同等 (N Engl J Med 2019;381:1227-39) BARD trial ★黒人(祖父母の1人以上が黒人)で検討。 ★吸入ステロイド増量、LABAアドオンなどいくつかの治療法を1対1で比較するやり方で検討。 ★小児では吸入ステロ…

人工呼吸器関連肺炎の抗菌薬予防投与(原著)

人工呼吸器関連肺炎をアモキシシリン/クラブラン酸で予防する (N Engl J Med 2019;381:1831-42) ANTHARTIC trial ★初回ショック適応/病院外心停止/低体温療法の患者に、心停止6時間以内にアモキシシリン1000mg/クラブラン酸200mg/回・1日3回・2日間 or プ…

デングワクチンTAK-003の有効性と安全性(原著)

TAK-003の有効性は80% (N Engl J Med 2019;381:2009-19) TIDES trial 中間報告 ★すでに承認されているDengvaxiaはdengue seronegative患者には使いにくい。 ★本試験では4-16歳の小児でTAK-003(vs プラセボ)の有効性と安全性を評価。 ★per-protocolで80%…

肺塞栓の除外:WellsスコアとD-dimer(原著)

WellsスコアとD-dimerによる肺塞栓の除外 (N Engl J Med 2019;381:2125-34) PEGeD trial ★これまでの定説は「WellsスコアでlowかつD-dimer<500 ng/mLでは肺塞栓が除外できる」。 ★本研究によって「WellsスコアでlowかつD-dimer<1000」「Wellsスコアでmoder…

腸球菌による感染性心内膜炎

AHAガイドライン(Circulation 2015;132:1435-1486) 総論 ペニシリン感受性、アミノグリコシド非高度耐性 ペニシリン感受性、アミノグリコシド(高度)耐性 ペニシリン耐性あるいはペニシリン忍容性なし バンコマイシン耐性 PCG 18-30 million U/day 持続ま…

Targeted Lung Denervation for COPD(原著)

原著 Targeted Lung Denervation for symptomatic COPD Am J Respir Crit Care Med 2019;200(12): AIRFLOW-2 ★COPDに対するTargeted Lung Denervation治療の効果。 ★気管支喘息のサーモプラスティみたいな治療? ★TLD 41人 vs シャム 41人で比較。 ★ランダム…

心筋梗塞後にコルヒチン(原著)

原著 心筋梗塞後に低用量コルヒチン (N Engl J Med 2019;381:2497) Colchicine Cardiovascular Outcomes Trial (COLCOT) ★心筋梗塞を起こして30日以内の患者にコルヒチン0.5 mg/dayを投与し、平均22.6ヶ月追跡。 ★primary efficacy end point(複合エンド…

バイスタンダー除細動は有効(原著)

原著 一般人によるバイスタンダー除細動は、循環が戻らなくても予後を改善する (Lancet 2019;394(10216):2255-2262) ★日本のビッグデータの解析。 ★病院外心停止患者(11年間で約130万人)のうち、バイスタンダーがCPRを開始し、かつ電気ショックが有効な…

経口lefamulinの肺炎に対する効果(原著)

原著 肺炎:経口Lefamulin vs Moxifloxacin (JAMA 2019;322(17):1661-1671) The LEAP 2 Randomized Clinical Trial ★lefamulinはアイルランド・Nebriva Therapeutics社の新規抗菌薬。 ★2019年8月にFDAが承認 ★商品名「Xenleta」。150 mg静注製剤と600 mg錠…